シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 感想
平日のため公開日の8日に観ることができませんでしたが、9日に観にいくことができました。
不明な点、理解できなかった点は多々ありますが、これでエヴァは終わりですね、現実認知としての物語がこれまで以上に色濃く出ていたと思います。(私が年を取ってもアニメがなんだとか言ってる人間だからでしょうか?)
以下ネタバレ注意。
冒頭、パリのシーン。
「Q」に続いてノーチラス号のテーマが流れるかと思いきやそんなことはありませんでした。
同じく「Q」に続いて本作の戦闘があまり面白く思えないのは地上戦が見たかったからなのかなぁ、とか思いながら観ていました。
「破」で赤くなった海を浄化できるという設定が出てきたときはがっかりしましたが、街も直せるというのは逆にほぅ…と感心。なぜでしょう?旧作になかった表現だからそこまで入れ込みがないから?
第三村。
「破」、「Q」でもう世界は終わったものかと思っていましたが、残っている村もあったようで(というかほかには残っていないのでしょうか)まさかのケンスケが登場して合流。
まさか「Q」のラストから日本の田舎につながると想像した人は少ないでしょう。
素人なのでよくわかりませんが、ずっと夏の世界で米は作れるのでしょうか。
「つなげて消すのがグンペイだ!」
謎のワンダースワン押しなのに、「破」のようにあの起動音を流さないのは残念。
なぜだ・・・もしているアスカ×ケンスケは本当にびっくり。
アヤナミに続いてアスカもシキナミシリーズと判明。
アヤナミはシンジに好意を抱くように作られているそうですが、シキナミはどうなのか言及されず。
惣流との関係は最後まで明かされず・・・
ミサトさんと加持さんの息子がまさかの登場。
CV内山昴輝…バナージ君。
新劇ではゼルエル戦後のサルベージがないためTV版の「心のかたち、人のかたち」にあたる部分がありませんが、いつ仕込んだんだ?
…いや、描かれていないだけでやってたんでしょうけど。
退屈なシーンと思いきや、トウジ、ヒカリ、コダマ(たぶん)の登場と割と面白いシーン。
ヴンダー
加持さんが動植物等の種子を保存していたことが判明。
浪漫はありますが、この設定どこかでいかされていましたか?
何か理解の足りていない部分があるのか?
ゲンドウ戦。
すごく動く二号機と宮村優子さんの熱演――
――なんですが、旧劇の量産機戦のほうが好きだなとか、そういや8+2号機はやっぱり出ないんだろうなとか、どうせ2号機はロクな目に合わないんだろうなとか思いながら観ていました。
そして、ゲンドウに躊躇なく銃を撃つリツコさん。
ある意味、旧劇との一番の違いです。
狙いも正確。
どこで吹っ切ったんでしょうか?
セリフから察するに全く何もなかったわけではなさそうですが・・・
シンジの出撃
謎の新キャラサクラ、スミレはこのシーンのためだったのか…と思ったが必要だったんでしょうか?
シンジが自分の意志で行動するための大事な障害ではありますが・・・
「Q」冒頭以来の初号機登場ですが、地味な出撃。
(ない方がいいのですが)2,8号機に比べて派手さはありません。
シンジVSゲンドウ
この辺は新しい単語がたくさん出てきて意味の分からないものも多いのでとりあえずスルー。
ゲンドウが13号機を操縦しているのかと思えば、搭乗していたのはアヤナミシリーズでした。
そりゃそうか。
そして一部PVにもでていたロンギヌスの槍対カシウスの槍。
CGがしょぼいのはまさかの演出でした。
旧劇であったロンギヌスの槍が意志をもってディストルドーに反応する設定はたぶん考慮しなくてよさそうです。
海の浄化、セカンドインパクト。大地の浄化、サードインパクト。魂の浄化、フォースインパクトとのこと。
ファーストはジャイアントインパクトのことというのは共通 「」
逆に、知恵の実を食べた人類と生命の実を食べた使徒という設定は旧作と同様ですね。
リリンという名前はあれど旧作でいう18番目、新劇でいう14番目の使徒という設定は特に語られませんでしたが(そもそも途中でサードインパクトが起こっていることから、自分以外のすべての使徒を倒すという条件はないようです。「Q」の時にもかきましたっけ?)
ゲンドウの過去。
特に六分儀姓で無くなった意味は今作でもなさそうでした。
そしてピアノを弾ける設定が追加され、カヲルとの接点が強化されました。
旧作ではあまり明かされなかったゲンドウの心情がかたられますが、「俺がそばにいると傷つけるだけだ」といっていたものとはシンジに対する感情は異なるようです。
どちらかというと貞本版よりでしょうか?
それでも最後に「すまなかったな、シンジ」で締めるのが印象的でした。
冒頭のケンスケのセリフから想像はできましたが、作中の明確なラスボスとしてゲンドウが設定されるのは意外でした。
男の子が乗り越えるべき存在としての父親がラスボスって昔の作品では多いと思いますが、最近あまり見ない気がします。
何となくヲタクへのメッセージと邪推してしまいます((笑))
黒いリリスことエヴァンゲリオン・イマジナリー、旧劇のリリスと役割上の際は見られませんでしたが、巨大化した際の顔がCGになっているのは怖いを通り越してギャグになっていたように思います・・・
結局、新劇でも死ぬのね・・・
髪を下した旧来の髪型のシーンは過去の絵を使っていてとてもいいかんじでした。
全体的にTV版の絵を使うシーンが多いのもファンサービス感があって、出るたびにニヤニヤしおていました。
まさか最後まで正体不明とは思いませんでした。
貞本版で出ていたユイの後輩という以上の設定は出てこないのでしょうか?
またその当時から(エヴァの呪縛(結局説明はありませんでした)で年を取らなかったとしても)16歳のはずですが、なぜ14歳でないのにエヴァを動かせるのか、コアとの関係等明かされず。
でもラストシーンでは(たぶん)年を取っていたと思うのですが・・・まぁあれは違う世界か・・・
アスカの補完。
新劇では惣流もとい、式波・キョウコ・ツェッペリンという存在はいないようです。
上でいろいろ書いていますが、コアの概念が新劇では旧劇と違うようです。(「コア化」という新しい概念は出てきてしまいましたが)
しかしながら、キョウコがアスカと思ってる人形の着ぐるみや、アスカのリュックに旧作のクマのぬいぐるみが出ていたりとニヤリとさせる要素があるのがたまりません。
ほめてもらいたいというのは旧作から共通ですね。
旧劇のラストシーンと思われるところに登場したアスカは式波ではなく、惣流の方のアスカという考察がされているようで、なるほどと思いました。でも呪縛がとけて14年分年をとったという解釈も見かけて、あこっちだろうなと思いました。
カヲルの補完。
「生命の書」という新たな概念が登場。
これが兼ねてからあるループ説の回答になると思われますが正直ここまでしかわかりませんでした。
「:||」から考えれば今回は2回目になりますが、中間報告の数値からはもっと多くループしていることになります。
シンジにあれこれすることで自分が救われているというのは意外なオチでした。
加持さんとの関係もですが(笑)
レイの補完。
まさかレイが救われる(?)とは思いませんでした。
カヲルのバーター的な部分はありますが、アダムス(結局「ス」の意味は分かりませんでした)が残る以上、リリスに還る必要もなかったのか・・・というか新劇におけるレイの必要性がなかったような気もします・・・う~ん。
ラストシーン
ガイウスの槍で創った新しい世界?
いろいろと解釈がありそうなエヴァのない世界。
そして実写とまぁ、旧劇もそうですが現実へ還れというメッセージと思われます。
なんでCV神木隆之介と若干もやっとしましたが、ある意味その方が現実感があるなぁと思ったり・・・
旧劇に比べてしっかり終わった印象があるのでわからない部分はるものの、すっきりした気持ちではあります。
むしろ、旧劇要素をすべて肯定しているようで、すべてのガンダムを全肯定ならぬ、これまでのエヴァを全肯定という印象(本編だけですし、そんなに種類があるわけでもありませんが)。
個人的には量産型が何らかの形で出てくれないかと思っていたのですが、出番がなかったのは残念でした。
BDは年末くらいには出てくれるでしょうか。
そういえば、サブタイトルがSF小説からとられていないから今作は完結しないと、以前書いた私の予想は外れました。(よかった)
「さようなら、全てのエヴァンゲリオン」「 ありがとう、全てのエヴァンゲリオン」
――私もエヴァのない世界へ行かねば。