ガノタのチラシの裏

ガンダムについて思いついたことを気ままにかいています。

episode 2「赤い彗星」 Aパート 感想

 ここから小説版の3巻の内容になります。
 小説版ですと、マーサとサイアム、サイアムとガエルの会話が冒頭にあるのですがカットされています。
 おそらくはメインキャラクターの紹介もろくにされていない中で、これ以上登場人物を増やして、視聴者を混乱させないための配慮だと思います。
 時間はないですからね。
 というか、ガエルがここで登場しないため、アニメ版ではガエルが死んでいるという可能性もあります。
 まぁ、後半にアイザックがでていたので、多分ガエルが乗っていたのだと思いますが。
 また、ダグザによるアーロンの尋問シーンで小説版では、ユニコーンの2号機、すなわちバンシィの伏線が張られるのですが、こちらもカットされています。
 まさかバンシィが出ない、ということはないと思いますが……





 その後はタクヤ、ミコット、リディ、ミヒロ、バナージ等のキャラクター紹介を兼ねた、平和なパート。
 時間がないので小説版から大幅にアレンジとカットが加えられています。
 会話内容がさほど重要でなかったとはいえ、バナージとアルベルトの会話が省略されたのは、後の展開を考えると残念。
 アルベルトの正体がわかる前に話しておくことに意味があると思うのですが。
 リディがガンダムを見に行くのを誘うシーンでは、小説版では、

リディ「≪ガンダム≫見たい人、この指とーまれ」

というかなり軽いものだったのが通常の会話に変更されています。
 この台詞はかなり浮いていたと思うので、いいことだと思います。
 小説版では、この台詞のおかげでリディのキャラを一瞬読み違えました……
 「いくいく」といってタクヤがリディの前に飛び出し、ネェル・アーガマのうんちくを語るところ以後は、オードリーの表情に注目。
 第一次ネオジオン戦争では、シャアに連れ去られた後とはいえ、当事者のようなものですからね。
 しかし直前のオードリーの作画は微妙です。
 その後のリディが「君誰かに似てるって言われない?」のところでは、後ろのミヒロ、ミコットの表情にも注目してください。





 アンジェロとヒル艦長。
 会話内容はともかく、会話のテンポがガンダムらしくて良い。
 流し目で艦長を見ながら台詞を吐き、ブリッジを出ていくところなんか最高です。
 今回のアンジェロは、フロンタルの戦闘をみている時の下から見上げたようなカットが一番いい表情をしていたと思います。
 いい気持ち悪さです。





 シナンジュネェル・アーガマを強襲。
 PVで何度も見たあのシーンであり、冒頭14分配信のラストシーンです。
 ダグザがミコットの密告なしにオードリーの正体に気づきます。
 尺の関係なのでしょうが、オードリーを罵倒するところも無くなっており、おかげでミコットは小説版よりもいい子に見えます。
 そして、このepisode 2一番の見どころ、ミネバを人質にとるダグザとフロンタルの交渉シーン。
 アレンジは加わっていますが、ほぼ小説版通りの台詞回し。
 ミネバの演技に聞き惚れます。
 バナージが「子供を人質にするなんて、大人のやることですか!」といってからの、ブリッジの空気の変化、フロンタルの「時間だ」という台詞の流れはよく再現されていると思います。





 出撃するバナージですが乗り込む際のアルベルトとの台詞はカット、その後は通信で会話するようになっています。
 あ、会話してました。
 でも、事務的な内容で結局「家」のことについて話すことはありませんでした。
 多分、意図的な演出だと思います。





 リディのリゼルとフロンタルのシナンジュの戦闘ですが、やられそうになったところにノーム隊長が駆けつけ、代わりに死亡すると言うのは変わりません。
 しかし、ノーム隊長のリゼルが、小説版ではただのビールサーベルだったのがビームライフルの先端にビームサーベルをつけ、ロングビームサーベルへと変更されています。
 Ζガンダム本編でカミーユがやったあれです。
 一度しか使われていませんが映像的にはかっこよくていいです。





 出撃したバナージはユニコーンビームライフルを連射。
 小説版通りの高威力。
 セルジ少尉を一撃で葬り去っています。
 アニメ版では言及はありませんが、セルジ少尉はこれが初陣でした。
 ユニコーンビームライフルの連射が当たらずに、シナンジュのキックをくらうのは、ファーストでガンダムが同様にシャアザクにキックをくらうシーンのオマージュです。
 ちょっともっさりした動きなのが気になります。
 そしてニュータイプと対峙したことによってユニコーンがデストロイモードへ変化。
 変化したシーンは一瞬だけフロンタル目線になるのですが、目線で全くユニコーンの動きが終えていないというのが伝わってきていい演出だと思います。
 リディが合流し共闘しますが、クシャトリヤユニコーンを鹵獲し戦闘は終了。
 この時のクシャトリヤですがアバンでバインダーを一本切り取られていますので、実質「三枚羽根」になっています。
 小説版では先端部を切り取られただけでしたが、アニメ版ではごっそりといっています。
 このバインダーは、後に重要な役割を果たすことになりますので、アレンジが加わるとしたら注目です。
 ……まぁ、小説版同様に、次回で代わりの物をつけるだけだと思いますけど。





 バナージが捕まったのを確認したミネバはブリッジを離れます。
 アニメ版しか見ていない人は逃げたように見えるかもしれませんが、違います。

――ミネバは副官の誘導を待たずにエレベーターに乗り込んだ。捕虜収監室がどこであれ、このエレベーターに乗った先であることはわかっている。ザビ家の名を継ぐ者として、腕づくで引っ張られる無様を衆目にさらすわけにはいかなかった。

 という考えのもと、自ら収監室へ向かったのでした。
 バナージには批判されていますが、ミネバは、するべきことを良く分かっている人物としてしっかりと書かれています。
 ここまでが小説版3巻の内容になります。
 時間もおよそ30分で区切りはいいのですが、まだBパートにはなりません。





 リディとミネバ。
 収監されているミネバの体制が気になります。
 無重力とはいえなぜ空気椅子?
 小説版の挿絵ではベッドに腰かけていたのに……
 二人の会話はほぼ小説版通りです。





 フロンタルの元へ連行されるバナージ。
 途中のジンネマン、マリーダとの会話はカット。
 フロンタルの部屋の入口の昔ながらのジオン兵が、なんか周りとマッチしていなくてシュールです。
 「ここの連中には時間の流れがないのか?」という感じ。
 会話内容はやっぱりほぼ原作通り。
 フロンタルの仮面の重みのある金属音がいいです。
 ところでシャアの仮面はもっと布っぽかったと思うのですが、あえて変えているのか、私の勘違いなのか。
 アンジェロとフロンタルが並ぶと、フロンタルのスマートすぎる体系が気になります。
 ……同じ人間とは思えないレベル。





 Bパートの感想へ続きます。










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