Frozen Teardrop 贖罪の輪廻Ⅰ 感想
連載1回目です。
内容は普通にプロローグの続きです。
MC-0022の出来事と、トレーズ・クシュリナーダの生い立ちが書かれていました。
プロローグでキャシィ・ポゥは3つのファイルを持って老子・張の元へやってきましたが、『オーロラ姫』の覚醒にはもう一つファイルが必要であり、それを持ってっきたのがファザー・マックスウェルでした。
デュオ・マックスウェル(ファザー・マックスウェルの子供のほう)の母親はすでに亡くなっていて、ファザー・マックスウェルが男手ひとつで育てたととのこと。
前も書きましたが、ヒルデ・シュバイカーが母親だと思うのですが、特に手がかりになるようなものはありませんでした。
逆にファザー・マックスウェルの正体については、
ファザー・マックスウェル「まあ、古い友人といったところかな」
老子・張「貴様を友と思ったことなど一度もない」
ファザー・マックスウェル「おいおい、昔、月基地で一緒に死にそうになった仲じゃないか」
との会話から「ファザー・マックスウェル=デュオ・マックスウェル」、「老子・張=張・五飛」と確定しました。
同様に別な会話で「ドクトルT」、「W教授」という名前がでていましたが、「ドクトルT=トロワーバートン」、「W教授=カトル・ラバーバ・ウィナー」で間違いないでしょう。
しかし、デュオだけ、ガンダム開発者の名前にちなんでいないのが気になりますね。
デスサイズを作ったのはプロフェッサーGですから、ファザー・マックスウェルではなく、プロフェッサーMと名乗るのが自然に感じます。
おそらく何か意味があるのでしょうが、現状不明です。
プロローグを見ればわかることですが、持ってきた3つのファイルには過去の記録が入っています。
その目的は『オーロラ姫』すなわち、冷凍カプセルの中の人物が覚醒したときに、80%セントの確率で記憶に障害が出るから、過去の記録を見せて精神を再構築するため、とのこと。
そしてファザー・マックスウェルの持ってきた4つ目のファイルを、『ZERO』というプログラムで閲覧します。
特に言及はありませんが、ゼロシステムとなにか関係のあるプログラムでしょう。
ファザー・マックスウェルの持ってきたファイルに最初に記録されていたのは、トレーズ・クシュリナーダについてでした。
ここから、トレーズについての回想に入っていきます。
確か、これまで部分的にしかトレーズの生い立ちは書かれていなかったと思いますが、はっきりと両親について書かれていました。
父はアイン・ユイ、ヒイロ・ユイ(ガンダムパイロットではなく英雄のほう)の甥。
母はロームフェラ財団代表のサンカント・クシュリナーダ侯爵の娘のアンジェリーナ・クシュリナーダだそうです。
トレーズはヒイロ・ユイの血族だったみたいです、びっくりな新設定ですね。
オペレーション・デイブレイクで、レディ・アンに殺されたセプテム将軍も回想に登場していました。
当時はセプテム「少佐」だったそうです。
新設定としてさらに、トレーズには父親の違う2歳年下の弟、ヴァン・クシュリナーダがいたということに。
兄トレーズと違い、生まれつき体が弱かったそうです。
そして、トレーズを「宇宙と地球を平和にする使命を持たされた人間なのだ」と信じていたとのこと。
本編に出ていないことを考えると、何らかの形で亡くなり、トレーズの人格形成に影響を与えることになるのでしょう。
ラストでは再びMC-0022に場面が戻ります。
冷凍カプセルの中にいたのは「ヒイロ・ユイ」。
『ヒイロ・ユイ』
彼は、そのコードネームを与えられ、ガンダムのパイロットとして戦い続けていた――。
とありますので、これはガンダムWの主役だったあのヒイロのようです。
他の文章によると「少年」のままの様子。
30年前後コールドスリープされていたことになります。
っというところで、今回は終了です。
ちょっと話が見えてこないところがきになりますが、トレーズの話は面白そうです。
インタビューによると、トレーズの次はヒイロ(主役のほう)の過去のようです。
それによると、ヒイロの両親が出てくるそうです。
ちなみにヒイロの育ての親であるアディン・ロウは設定どおり、ヒイロ・ユイ(本物)暗殺のシーンで名前のみ登場しています。
おそらくこちらもヒイロの過去のシーンで描かれるのでしょう。
今回の名台詞:
トレーズ・クシュリナーダ「どうぞ、エレガントな色に」
トレーズがよく口にする「エレガント」という言葉。
最初に口にしたのはトールギスを見た感想でした。
トールギスは元は迷彩カラーだったそうですが、このトレーズの発言でハワード(この二人の会話シーンもおそらく本編ではなかったと思いますので、この小説で初めて会話したと思います。)はトールギスを白く塗り替えたというような設定になったみたいです。