ガノタのチラシの裏

ガンダムについて思いついたことを気ままにかいています。

Frozen Teardrop 連鎖の鎮魂曲Ⅲ 感想

 タイトルが前回と同じⅢのままです。
 誤植でしょうか?それとも、MCファイル3が終わるまではⅢのままなのでしょうか?
 後者だとしたら次回もⅢですね。




連鎖の鎮魂曲Ⅲまでのまとめ
 舞台はMC(マーズセンチュリー)0022。しかし、主人公(と思われる)キャシィが過去のファイルを見る、と言う形で過去のパートが存在する。最初のエピソードである「贖罪の輪廻」においてはトレーズの過去が書かれた。次のエピソードである「連鎖の鎮魂曲」においてはゼクスの過去が書かれるかと思われたが、Ⅱまででは書かれていない。次の章以降に持ち越しか?っと思ったら、本文で内容が書かれていないだけでキャシィはゼクス・ファイルを見ているようだ。
 MC(マーズセンチュリー)というのは火星暦のこと。公転周期の関係で、アニメ版Wガンダムで使われていたAC(アフターコロニー)という年号のおよそ2年分がMCの1年分にあたるらしい。ACに換算した年号がわかっていないため、MC0022がACでいうと何年なのかは現時点では不明だが、MC0017のファザー・マックスウェル(アニメ版のデュオ・マックスウェル)がAC換算で30代に入ったばかりということを考えると、アニメ版からおおよそ15年後くらいの物語と推測できる。つまりMC元年はAC180年前後ということ?最初の段階では、ACからMCに暦が代わったと勘違いしていた。さらに火星独立の年(MC0017)をMC元年とせず、過去に行われたテラ・フォーミングの年を元年にしたためいくつか勘違いしてしまった。これは作中でのファザーがきな臭く感じていたようなストーリー上の意味と、読者を騙す意味があったと思う(私はまんまと引っかかったわけである)。しかし火星のテラフォーミングってリリーナがEndless Waltz終了後にやろうとしていたことじゃなかったか?勘違い?それともすでに最初のものが行われていてリリーナがやろうとしたのは追加のものということ?知識のなさがくやまれる。
 MC0022にはTVシリーズの少年たちに酷似したキャラクターが多数登場している。そしてそれらの登場人物は「デュオ・マックスウェル」などかつてのガンダムパイロット達と同じ名前をしている。これらが何を意味するのか現時点では不明だが、それによって、かつて登場人物の成長した姿なのか、それとも同じ名前の新キャラクターなのかがわかりにくい。それによってたぶんミスリードをしまくっているが御愛嬌。
 Endless Waltzのラストは

AC197年
人々の元に平和は戻った
そして、
その後の歴史の中でガンダムを含むMSという兵器の存在は
二度とその姿を現すことはなかった

というナレーションで終わっている。しかし、「連鎖の鎮魂曲Ⅰ」においてMC0022でMSが存在している。この矛盾をどうするのかが個人的には一番気になるところ。全くなかったこととするのか、それともMC0022そのものになにか裏があるのか。連鎖の鎮魂曲に入ってから新型のMSが出まくりなのでもうこのツッコミは野暮かも。でも物語全てをひっくりかえせる力がこのナレーションにはあるので残しておこうと思う。






MC0022の登場人物
キャシィ・ポォ
 准佐。地球圏統一国家・大統領の秘密情報部『プリベンター』所属。サリィ・ポォの娘らしいが父親は現在不明(五飛?)。彼女が過去のファイルを見ると言う形で過去の話は進行している。



ドロシー大統領
 名前のみしか登場していないがドロシー・カタロニアの成長した姿であると思われる。



ファザー・マックスウェル
 アニメ版のデュオ・マックスウェルの成長した姿。



デュオ・マックスウェル
 ファザー・マックスウェルは息子と言っているが、どうやら血縁はなさそう。『魔法使い(ワーロック)』のパイロット。



シスター・ヒルデ
 シュバイカー孤児院で子供たちの面倒をみている。↑のデュオはそこにやってきた。



老子・張
 アニメ版の張・五飛の成長した姿。エピオンⅡのパイロット



ヒイロ・ユイ
 冷凍カプセルで冬眠していたため、見た目はアニメ版のヒイロ・ユイと変わらない。そのため、カプセルに入ったのはEndless Waltz終了からあまり時間が経っていないと思われる。『白雪姫(スノーホワイト)』のパイロット。



ドクトルT
 アニメ版のトロワ・バートン(偽物)の成長した姿。



名無し(トロワ・フォボス)
 アニメ版のトロワ・バートン(偽物)にそっくりな姿の少年。火星の初代大統領ミリアルドを暗殺後、ドクトルTとカトリーヌらと行動を共にすることになり、キャスリンから訓練を受ける。



キャスリン・ブルーム
 ドクトルTから「姉さん」と呼ばれている。名無しの見立てでは40代にも30代にも見えるらしい。挿絵もあったが若すぎる、と思っていたが最初に書いた理由で年齢的な問題はなくなった。おそらくアニメ版のキャスリンの成長した姿。しかし、記憶を失っていたときはともかく、どうしてドクトルTが「姉さん」と呼んでいるのかが気になる。確かにトロワ・バートン(偽物)がキャスリンの本当の弟説とかあった気がしますが、確定されてはいなかったはず。やっぱ別人?



W教授
 アニメ版のカトル・ラバーバ・ウィナーの成長した姿。



カトリーヌ・ウード・ウィナー
 カトルの妹。TV版のカトルの設定では29人の姉がいることになっているが妹がいるということはなかったはず。また、性別が女性になっておりデュオ、トロワそっくりなキャラクターが新キャラクターとして登場している中では若干異質なキャラクター(もっとも性別が異なるだけで見た目はカトルそっくりなことに変わりはないが)。試験管ベイビー。「プロメテウス」を奪い逃走。火星全てをサンクキングダムにする(完全平和主義?)ことが目的らしい。ミル・ピースクラフトに惚れている様子。……名無しに惚れるんじゃねーのかよ。
 『セント・ミネルバ学園』でいじめられていたころから、宇宙に『心』があると思うようになった。カトルの有名な意味不明台詞『宇宙の心』を受け継いでいるようだ。



リリーナ・ドーリアン(リリーナ・ピースクラフト
 ヒイロと同じく冷凍カプセルの中に入っていたが、ヒイロより先に目覚めていた。しかしゼクスのファイルのみで覚醒したため変わってしまったらしい。第二代火星連邦政府大統領。ラナグリン共和国のゼクス・マーキスに和平を呼び掛ける。彼女を殺すことが今回のヒイロの任務である。



ミリアルド・ピースクラフト(偽物)
 初代火星連邦政府大統領。『名無し』により暗殺された。その正体はディズヌフ・ノイエンハイム。ルクレツィア・ノインの年の離れた兄である。



 ミリアルド・ピースクラフト(本物)
 キュレネの風と名乗りどこかで戦っているらしい。MC0017にナイナをファザーに預けた。


ルクレツィア・ノイン(ルクレツィア・ピースクラフト)
 ミリアルドの妻。ミリアルドが暗殺されることに気づいていた節あり。



ナイナ・ピースクラフト
 ミリアルドとノインの娘。ミルとは双子の姉。ミリアルドが暗殺されることに気づいていた節あり。MC0017にシュバイカー孤児院にいたことがある。



ミル・ピースクラフト
 ミリアルドとノインの息子。ナイナとは双子の弟。ミリアルドが暗殺されることに気づいていた節あり。



レディ・アン
 大統領補佐官。



シルビア・ノベンタ
 大使。ノベンタ元帥の娘の成長した姿の様子。



 ゼクス・マーキス
 ラナグリン共和国の上級特佐。火星連邦からの独立を宣言。ガンダムエピオンに搭乗している。ミリアルド(偽物)の葬儀に参列していた。




ステラ
 『セント・ミネルバ学園』の生徒。病弱で、『同じ名前の姉』のスペア(重病になった際に臓器移植できるようにつくられたクローン)だったが、『同じ名前の姉』が植物人間となったため、姉から逆に臓器移植を受け健康な体になる。病弱なころはカトリーヌと仲が良かったが、その後はカトリーヌをいじめるようになっていた(おそらく自分がスペアであったことから、似た境遇のカトリーヌを蔑むようになったと思われる)。『反連邦』を掲げた反乱軍が火星連邦に攻撃を仕掛けてからは出番がないため生きているかも、死んでいるかもわからない。両親は金持ちらしい。

MC(マーズセンチュリー)のだいたい





MC0001
 火星へのテラ・フォーミングが行われる。





MC0017
 火星の独立が宣言され、ミリアルド・ピースクラフト(偽物であり正体はディズヌフ・ノイエンハイム)が初代大統領になる。
火星の治安が乱れる。



 最初の夏
 ミリアルド・ピースクラフト(本物)がファザー・マックスウェルに娘のナイナ・ピースクラフトを預ける。
 その際にエルヴ・オネゲル少佐を殺害したラフロイグを殺す。
 ナイナはシスター・ヒルデのいるシュバイカー孤児院に預けられる。
 シュバイカー孤児院にデュオそっくりの少年がやってくる。
 ヒルデはその少年をデュオと名付ける。



MC0021
 最初の冬
 名無し(トロワ・フォボス)によりミリアルド(偽物)が暗殺される。
 名無し、逃亡の際にドクトルT、カトリーヌ・ウード・ウィナーと出会い行動を共にするようになる。
 大統領暗殺までに政府の革新派の多くはラナグリン共和国に亡命。
 ラナグリン共和国のゼクスマーキス上級特別佐が火星連邦からの独立を宣言。



MC0022
 二度目の春
 リリーナ・ピスクラフトが二代目火星大統領になる。



 二度目の冬
 キャシィ・ポゥがトレーズファイルを閲覧、現在はゼクス・ファイルを見ている。
 ヒイロが目覚める。
 カトリーヌがMSを奪って逃亡。
 ラナグリン共和国のゼクスマーキスがビルゴⅣ3機を従え、ガンダムエピオンで出撃。
 老子・張はエピオンⅡで出撃。



最初に書いた通り今回もⅢのままで、語り部もまた前回と同じデュオ・マックスウェル。
 たぶん次回の後編もデュオでしょう。
 前回ラストのラナグリン共和国のゼクス・マーキス出撃の目的は、ヒイロらの『白雪姫(スノーホワイト)』と『魔法使い(ワーロック)』だそうです。
 状況的にはヒイロ、デュオ、カトリーヌ、トロワ、ナイナ、ミル、ゼクス、五飛とメインキャラクターが大集合ということになります。
 書き方次第では盛り上がる展開です。
 しかし、現段階で、なにより希望したいのは、早くMSの設定画を、ということです。





 説明されたからには、なにか重要な意味があるのかもしれません、MC0012ごろには、『深夜プラス37』といううるう秒(37分なのでうるう分?)というものが存在していたそうです。
 が、現在はすたれてしまって使われていないとのこと。
 現在は地球との時差修正がどのようになっているのかは語られていませんが、文章から察するに火星独自のものを使いだしたということでしょうか?
 いまのところそれに関する問題は出ていませんが、火星で1日に関する話題が出たら単純に24時間と考えると、失敗するかもしれません。





 今回も話のメインはデュオの回想。
 前回よりちょっと古いMC0012から始まりました。
 疑問なのですが、果たしてTV版のデュオが好きだった人たちは、酒とたばこに溺れ、ヒルデと付かず離れずの関係の挙句、金のためにヒルデと結婚して離婚したことをどう思うんでしょう?
 真面目に働く姿が想像できないので、全く想像できなかった姿かと問われれば、そんなことはないですが、こんなデュオの姿がみんなは見たかったのでしょうか。
 ……ただのDQNじゃねーか。
 一応、前回ラストで「俺の嫁」といっていたのがヒルデのことだったというのは、ある意味「救い」かもしれません。
 ファイルを見るのより、戦闘を優先しているため、ゼクスが本物でない理由はうやむやになっていますが。





 後半ではMC0018の場面が書かれ、ナイナをゼクス(本物のミリアルド・ピースクラフトというか、キュレネの風というか)が迎えに来るシーン。
 ナイナは現在のところ回想では「面倒見のいい良い子」みたいです。
 MC0022では敵キャラと思われますが、後に影響を与えそうなところはまだない様子。
 ゼクスガンダムでも(襲撃している)マーズスーツでもないMSにのっていたそうです。
 特徴がバーニアとありますのでトールギスの系列のようですが詳細は不明。
 教えてくれ五飛、俺は後何回「新しいMS出すのもいいけど、これまでの新型の設定画出してよ……」と言えばいい……!?
 別れ際に、ナイナはファザーを通してデュオ(子供の方)に髪留めをプレゼントしていました。
 もしかしてこれまでにデュオがこの髪留めをしている描写があったんでしょうか?
 意識していなかったので見落としているかもしれません。
 少なくともワーロックのコクピットにいる時点では付けているようです。





 次回は今度こそエピオンVSエピオンだと思います。
 ついでに次回でⅢが誤植だったのか、そうでないのかわかります。
 なんだかんだで「Frozen Teardrop」は回想ばっかですね。
 MGエピオンは6月発売。
 羽がかなり巨大にリファインされています。











Frozen Teardrop 感想 まとめ - ガノタのチラシの裏

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